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明午 伸一郎; 原田 正英; 高田 弘
Proceedings of ICANS-XVI, Volume 3, p.1059 - 1067, 2003/07
J-PARC施設の中性子工学設計において、NMTC/JAM, MCNPX及びMARSコード使用される。これらのコードの適用性を確認するために、厚いターゲットに陽子を入射する場合に生成する中性子スペクトルの実験との比較を行った。低い入射エネルギーの場合として、256MeV陽子の実験と比較を行った結果、NMTC/JAM及びMCNPXは実験と2倍以内で良い一致を示すことがわかった。MARSは軽い核種のターゲットに対して良い一致を示すものの、ウランターゲットでスペクトル形状が異なることがわかった。さらに、高い入射エネルギーの場合としてKEKで行われた0.5及び1.5GeV陽子の結果と比較した。わずかな違いはあるものの、NMTC/JAM, MCNPX及びMARSは実験と2倍以内で良い一致を示すことがわかった。
高田 弘; 義澤 宣明*; 小迫 和明*; 石橋 健二*
JAERI-Data/Code 98-005, 101 Pages, 1998/02
これまでに用いてきた高エネルギー核子・中間子輸送コードNMTC/JAERIについて、物理モデルに新しい計算オプションを追加する改良、核子・原子核断面積の更新、多重配列システムによる結合型幾可形状記述方式及びインポータンスサンプリング手法を新規に導入する改良を加えて、NMTC/JAERI97を完成させた。新しいコードにはタリー機能も導入したため、モンテカルロ計算のヒストリーファイルを計算終了後に改めて編集することなく中性子エネルギースペクトル、発熱量及び核種生成率等の物理量を求めることができる。また、本コードはUNIX上で実行できるようにチューニングされている。本レポートでは、NMTC/JAERI97の機能、物理モデル及び幾可形状記述方式等の計算手法を解説し、コードの使用法についても説明する。
高田 弘
Journal of Nuclear Science and Technology, 33(4), p.275 - 282, 1996/04
被引用回数:19 パーセンタイル:81.64(Nuclear Science & Technology)媒質効果を考慮した核子・核子断面積及び反射・屈折を取り扱った核内カスケードモデルの入射エネルギー20~80MeVの核反応に対する予測精度を調べた。ここでは、反射・屈折を取り扱うISOBARコードにCugnonにより評価された媒質効果を考慮した核子・核子断面積を組み込んだ。さらに、これをNUCLEUS及びNMTC/JAERIコードに導入し、微分実験と積分実験の両方について解析を行った。媒質効果を考慮した計算は、80MeV陽子入射によるZr(p,xp')及びZr(p,xn)反応からの放出核子の断面積角度分布について、後方への中性子放出をいくらか過大評価するが、従来の計算結果を改善し実験と良く一致した。また、67MeV陽子を飛程厚さのAuターゲットに入射した場合の2次中性子スペクトルについて、計算は15°方向の20MeV以上で実験値を30%程度過小評価するが、30°以上の方向では全エネルギー範囲について実験と良く一致した。